歯科衛生士の藤原です。
以前、お客様から前歯の被せ物をするにあたって、その形や大きさが『これで大丈夫でしょうか?おかしくないでしょうか?』と聞かれた事があります。
その方には特に違和感なく形や大きさ全体のバランスが良いとお伝えしました。
歯の形のバランスには、黄金比があります。
歯の形のバランス 黄金比
黄金比とはイタリアの数学者のフィボナッチが兎の出産回数から考え出した、前の項を次の項に足していくという数列が関係しています。
(1.1.2.3.5.8.13.21……)をフィボナッチ数列といいます。
そのフィボナッチ数列から出された比率(1:1.618)は、自然界に多くあるバランス良いものや美しいとされる古くからの美術品の縦横比などに当てはまっていくのです。
黄金比になると歯が綺麗?
歯の形でいうと、前歯の1番真ん中の歯と2番目の歯と3番目の歯(糸切り歯)のそれぞれの横幅の比が黄金率になると、綺麗に見えるということがわかっています。
1番目:2番目:3番目の1番横幅の広い所の長さが、
1.618:1:0.618
の比率になっているのが、綺麗に見えるのだそうですよ。
また、この黄金比に当てはまると綺麗なのは、特に欧米人型の歯の並び方の場合です。
その並び方というのは、奥行が長く楕円形をしています。
日本人の歯の形は少し異なる
日本人に多い歯の並び方は、「横幅が大きく奥行きが小さいU字型」なので黄金比の人は少なく、見た目の美しさも違ってくるようです。
面白いですね。
日本人の場合は、白銀比(大和比) であると綺麗に見えます。
白銀比というのは、五重塔や伊勢神宮などの古くからの建造物に多く取り入れられて、美しいとされている比率です。
1:1.414です。
先程の1番目:2番目:3番目が1.414:1:0.707になります。
日本人の場合は、日本の古くからの物の美しさの基準と合っているなんて、何か不思議ですね。
これらの事から、これから被せ物をされる方はこれらも参考になさって相談されることをおすすめします。